歯肉炎は歯周病の軽度?症状や治療法について解説
歯周病は歯肉炎と歯周炎に分類される
歯肉炎は歯周病の軽度の状態を指し、さらに進行して中度や重度になった状態を歯周炎といいます。歯周病は歯肉炎と歯周炎の総称です。 歯ぐきのみに感染の影響がみられる歯肉炎に対し、歯周炎は歯ぐきだけでなくその内側に存在する歯根膜(しこんまく)や歯を支える歯槽骨(しそうこつ)にまで影響がみられます。 重症化すると歯を失うリスクの高い病気ですが、ほぼ痛みを感じないまま進行するため定期的なチェックが欠かせません。
歯肉炎の主な症状は歯ぐきの「発赤」と「出血」
「歯の根元の歯ぐきが赤くなっている」「歯ブラシの毛先を当てると血が出る」などの症状は歯周炎だけでなく歯肉炎にもみられ、歯のグラつきや強い口臭がみられなければ歯肉炎である可能性が高いといえるでしょう。 大人の方だけでなく、小さなお子様でも歯肉炎になることはあります。
歯ぐきの出血は口臭の原因にもなりやすい
歯周炎ほどの強い口臭はなくても、歯ぐきからの出血によって口臭を感じるケースは珍しくありません。口臭はご本人では気づきにくい症状なので、改善にもっていくにはご家族やパートナーのご協力が必要な場合もあります。 とくに社会人の方であれば口臭によって仕事に支障をきたすこともあるため、早めの対処がおすすめです。
歯肉炎の症状がでた場合の治療方法
歯肉炎の症状がでた場合は、早めに対処することで歯周炎への進行を防げます。軽度の歯肉炎だと治療の際の痛みもほとんどなく、患者様の負担は少ないといえるでしょう。 歯周炎に進行すると一気に治療が難しくなるため、歯肉炎の段階で治療を受けることをおすすめします。
歯科医院でおこなう治療法(プロフェッショナルケア)
歯科医院でおこなうプロによる治療をプロフェッショナルケアといいますが、歯肉炎の場合は主に歯石除去であるスケーリングと、歯磨きのやり方を改善するためのブラッシング指導をおこないます。
自宅でおこなう治療法(セルフケア)
自宅でおこなう歯磨きや生活習慣の改善などをセルフケアといい、歯肉炎を治すにはとくにお手入れの改善が求められます。いくら歯の部分を磨いても歯の根元や歯ぐきに汚れがついたままでは歯肉炎を治すことはできません。歯ブラシの毛先がどこに当たっているかを意識して磨くことが大切です。
歯周病はいかに歯肉炎の段階で治療できるかが大切
歯肉炎の段階で治療ができれば、歯周炎で歯を失うことはありません。しかし、症状が歯ぐきの発赤や軽度の出血程度で強い痛みを発しないため、患者様自身が気づいていないケースは多く、だからこそ定期検診が必要だといえます。 歯肉炎の発症や悪化を防ぎ歯の寿命をのばしたい方は、ぜひ定期検診をご利用ください。当院では歯周病にならないための予防にも力をいれておりますので、お気軽にご相談頂ければと思います。